2009年08月08日

法律はわかってくれない

選挙シーズンが近づいているせいか、選挙ポスター用の掲示板が設置されていました。

で、選挙関連で以前「一票の格差」のネタをブログ記事にしました。
アンケートの設問の流れが「とにかく裁判官2名を罷免したい」印象が強くてもやもやした&プレスブログのお題に「一人一票実現国民会議」が出たので、「国民審査権」で検索してみました。
最高裁判所裁判官国民審査―wikipedia

最高裁判所裁判官国民審査
(さいこうさいばんしょさいばんかんこくみんしんさ)とは、日本における最高裁判所裁判官罷免するかどうかを国民が審査する制度のことである。
(中略)
最高裁判所裁判官の運命がかかっている国民投票であるにもかかわらず、衆議院議員総選挙の陰に隠れて制度自体があまり浸透していない。
(中略)
国民審査制度について、最高裁判所自身は1952年(昭和27年)2月20日の判例にて、解職の制度との判断を示している。だが、これまでに国民審査によって罷免された裁判官はいない。
(中略)
それ以前にそもそも国民審査制度が現行の形にたどり着いたその経緯自体が不明である。GHQ等の資料からも、最高裁判所関連の資料は見つかっておらず、どのような経緯で国民審査制度が導入されたかは全く不明となっている。1940年アメリカミズーリ州で始まったのを契機にアメリカには類似の制度を採っている州があるので、おそらく終戦直後の混乱のさなか、GHQによる憲法草案作成の過程でそれが紛れ込んだ物と思われる。同様の制度を国政に取り入れている国はなく、各国の憲法史に裏付けられたものではない。そして、あくまで信任投票であって、最初から罷免できるような制度ではないため、弾劾の性格を有していないという見方もある。
大それた名前の割には機能不全チックなシステムですね。
(確かに投票後、裁判官の氏名と出席した主な裁判のことを書いた新聞を渡されて、「罷免したい裁判官には×をつけて」という用紙を渡されたことはあります。
結局よくわからないから適当に×つけて投票しましたすみません最高裁。)



ちなみに「一人一票実現国民会議」のサイトで自分の一票の価値を測定したら、衆議院では0.81票で参議院では0.42票でした。
ただし上記サイトでは高知3区(※全国でもっとも有権者数が少ない)を基準にしているので、他の選挙区を基準にすれば一票の価値ももちろん変動します。この変動する状態がそもそもおかしいのでしょうが、逆にもっとも有権者数の多い千葉県4区と比較したなら、大概の選挙区で一票の価値が大幅上昇するんだから「お得☆」なんて思われたらどうするんでしょうね?

また、日経ビジネスオンラインの記事(※今は全文読めなくなった)だとそうでもないのですが、「一人一票実現国民会議」のサイトだと「とにかく裁判官2名を罷免させたい」印象が強くて、なんだかうがった見方をしてしまう……。
この会の発起人も裁判官を罷免するのが目的ではなくて、一票の格差を是正したい&国民が無関心だから注目させるために「皆さん損をしていますよ不公平ですよ格差ですよ不平等ですよ→不公平で格差で不平等でOKって言ってる裁判官辞めさせようぜ」と過激(?)な論調になってるんでしょうが、もうちょっと噛み砕いて誤解されない表現にした方がよかったんじゃないでしょうかね。
裁判官が罷免される=失業者が増えるとカウントされるんでしょうか?

というのが、プレスブログでこのお題が出たためか、たまーに「裁判官2名罷免汁!」だけ主張しちゃってるブログが検索結果に出てくるんですね。
ネタとしてわかってやってる所とブログ主が本来持ってる主義主張と一致したから書いてる所は良いとしても(※上から目線ですみません)、報酬目当てで書いてるような所(※ブログ記事が全部ライター系のネタやアフィリでSEO対策が充実していることから推測)を見ると、小泉改革時代に耳障りの良いスローガンに惑わされて自民党に投票した結果ひどい状況になってしまった(郵政民営化・各種業界の規制緩和で業界内が弱肉強食化など)のがどうしても思い出されてすんごいもやもやするんですね。
私もお金は大好きですし無知蒙昧な国民ですから、面倒くさいことはいやだしいいことだけ聞いてたいしお金くれるっていうならホイホイついていくけど、「損をしますよ格差ですよ不平等ですよ」ってだけなのはちょっと……。

とにかく一票が平等であろうと不平等であろうと次の選挙は投票しますよっと。
投票しないと話になりませんからね。文句は投票してから、と。


ついでに、wikipediaに歴代最高不信任率ワースト10・歴代最低不信任率ベスト10の裁判官が載っていたので、不信任率ワースト1位の裁判官のページを見ました。
ワースト1位の裁判官は最高裁判事を退職した後、プロ野球コミッショナーになったそうです。
そんな有能な方がなんでワースト1位になってしまったのかというと、超有名な尊属殺人事件の最高裁の時、一人だけ尊属殺重罰規定を合憲という意見を出したからとwikipediaに書いてました。
posted by もっきり夫人 at 23:57| バンコク ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 一切は燃えている | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>ワースト1
ああ、なるほどね。

今日の記事はとても勉強になりました。
Posted by 指南 at 2009年08月11日 00:09
もし、尊属殺人事件の時に裁判員制度があって、この裁判で裁判員制度が導入されていたら加害者は裁判員側では無罪になると思います。
Posted by もっきり夫人 at 2009年08月19日 21:55
それは、加害者について特段の事情がない限り無理だと思う。

そしてまた、そう思えるのならば、ちょっと判っていないなと私は感じた。
Posted by 指南 at 2009年08月22日 01:16
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